何度注意しても片付けが出来ず、忘れ物や失くし物が多いのが気になる…うちの子、もしかして発達障害!?
小学校低学年のうちは、様子を見て…と思っていたけれど、高学年にもなってくると、日々のケアレスミスや忘れ物の多さ、整理整頓のできなさ、そこからくる成績不振に頭を抱え、「このまま中学生になって、本当に大丈夫かしら?」と不安になってきました。
調べていくうちに気になる「発達障害」というキーワード
「忘れ物」や「片付けが苦手」など、色々と本やインターネットで調べていくうちに見かけることが多くなってきた「発達障害」のキーワード。
みなさんは、子どもの「発達障害」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?他の子とは違って、出来ないことが多い子ども?
そんな「発達障害」・「注意欠如・多動症(ADHD)」について調べてみました。
発達障害とは・・・
発達障害とは、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることもあります。
保護者の育て方や本人の努力不足ではありません。成長の仕方や発達の仕方に偏りが見られるのです。
見た目にはわかりにくく、自分から困り感を説明できないことで周囲から誤解を受けることもあります。
ただ、発達障害があっても、本人や家族・周囲の人が特性に応じた日常生活や学校・職場での過ごし方を工夫することで、持っている力を活かしやすくなったり、日常生活の困難を軽減させたりすることができます。
発達障害の種類は?
発達障害には、「自閉スペクトラム症」、「注意欠如・多動症(ADHD)」、「学習症(学習障害)」、「チック症」、「吃音」などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。
(参考)発達障害|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
ADHDの症状
「注意欠如・多動症(ADHD)」の症状には以下のような症状があげられます。
この症状は、実年齢の3分の2くらいの状態だと考えるとわかりやすいです。
不注意
- 忘れ物が多い
- 毎日の日課を忘れる
- ケアレスミス
- 注意を持続できない
- 指示に従って勉強や用事ができない
- 話しかけられても聞いていない
衝動性
- 順番を待てない
- 他人のじゃまをする
- 出し抜けに答えを言ってしまう
- 考えずに行動する
- せっかち
- 物事をじっくりきちんと考えるのが苦手
- 今楽しいことをやりたい
多動性
- 手足をそわそわ動かす
- おしゃべり
- 教室などで自分の席を離れる
- 不適切な状況で走り回る
- 静かに余暇行動を行えない
- じっとしていられない
ADHDの原因
ADHDの原因は、「前頭前野」と「側坐核」という2つの領域にあるとされています。
「前頭前野」とは認知や運動、衝動・注意力などの高度な脳の働きをコントロールする領域です。ここがうまく機能していないと実行機能の障害が起こります。
また「側坐核」という部位で報酬系と呼ばれる機能がうまく働かないと、目先の楽しいことにつられやすく、未来のために我慢することができないという症状がでるそうです。
報酬系の障害
- 目的ある行動のための動機付けが困難となる
- 自分が楽しい・興味があることでないと動機付けがしにくい
実行機能の障害
- ルール・決まりを忘れてしまいがち
- 過去の経験を生かせない・未来を考えて計画できない
- やるべきことを記憶するのが苦手
- 活動に必要な記憶の保持ができない(ワーキングメモリ不足)
- 目標に向かって計画を立て行動ができない
- 運動・衝動のコントロールが下手
ADHDの子育ては?
普通の子が10の努力で出来ることも、ADHDの子は20や30の努力を必要とします。
やるべきことではなく、やりたいことを選んでしまうため、怠けているように見えたり、忘れっぽく、集中力が続かないため、集団生活で注意されるようなことも多くなります。意思が弱いのではなく、生まれつき脳がそういう仕組みになっているため、日常生活に時間がかかってしまうのです。また、抑制が効かない症状が出る場合には、周りの状況を把握したり、配慮したりすることが上手くできずに、周囲の子どもたちとのコミュニケーションが難しい場合があります。
顕著な症状が出ない場合には、本人のやる気がないように見えてしまうので、家族が心配して注意をしますが、何度注意してもうまくいかず、親子関係がこじれてしまうと、親は子育てに悩んでしまい、子どもは自己肯定感が低くなります。この状況が続いていくと、不登校やうつ症状、反抗挑戦性障害や行為障害などの二次障害を引き起こすことにもなりかねません。
ADHDかも?と思ったら・・・
できるだけ早く専門機関に相談することがおすすめです。
その際、現在困っていることやこれまでの経緯などを一度整理してみると、相談しやすくなります。
実際に、私も専門機関に相談してみましたので、その体験談も後日、ご紹介したいと思います!
また、今回、参考にさせていただいた書籍は、以下の本です。
すごく参考になりましたので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。