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~こどもと一緒に何する?~

小学生の色覚検査って一体何?受けるべき?受けなくても良い??実は知らない色覚検査のコト。

小学校の健康診断用の書類に「色覚検査は希望者のみ。保護者のサインが必要」との記載!?一体、色覚検査って何なの~?ということで色々と調べてみました!

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1年生の娘が持ってきた健康診断用の書類に目を通していると、視力検査の部分にだけ、なぜか保護者の署名・捺印欄があり、よくよく読んでみると・・・、色覚検査の項目でした・・・。

 

 

 

 

 

みなさんは色覚検査や色覚異常ってご存知ですか?私は、恥ずかしながら、今回調べるまで、なんとなくしか知らず、意識したこともほとんどありませんでした。

今回、小学校からもらった案内のプリントを見て、色々調べてみたので、ここで共有したいと思います!

 

 

色覚検査とは?

色覚異常を発見し、その種類や程度を判定する検査のことです。

色覚検査表や配列テストで比較的簡単に、色覚異常のスクリーニング(選別)や程度測定ができます。

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2003年3月までは全国の小学校で実施されていた検査ですが、文部科学省が学校保健法施行規則を改正したことにより、2003年4月に廃止されたものの、色々あって、2016年4月よりプライバシーを極力配慮しながら、色覚検査が原則再開されたという経緯があります。

 

小学校での色覚検査の廃止の背景は?

また再開するなら、2003年当時、何で廃止されたの?と思いますよね。

 

当時、その理由として挙げられたていたのは・・・

  • 色覚異常があっても大半は支障なく学校生活を送ることができること
  • 色覚異常を有する児童への偏見や差別(いじめ)があったこと
  • 検査自体を受けることでもその偏見や差別があったこと

などです。

 

つまり、色覚異常がある児童に対する偏見や差別の原因となるうえに、色覚異常があっても学校生活にほとんど支障がないケースが多いから、という矛盾すら感じる理由で廃止されたということなんです。 

ちょっと私自身、そんな偏見や差別の前に、知識すらなく、逆にお恥ずかしい感じなのですが・・・、むしろ支障がないケースがほとんどなら、その知識をみんなが持っていて、学校や周囲が配慮をしてあげるのが社会として、学校として、好ましいのでは?と思ってしまいます。

 

2016年から再開された色覚検査。その再開の理由が・・・

そして、昨年2016年から再開されたのですが、その理由がまた何とも悲しい・・・。

色覚検査を受けることなく、自分が色覚異常であることを知らないまま大人になり、一部の職種(警察官やパイロット、電車の運転手など)で必須の色覚検査を受けてはじめて、色覚異常の診断を受け、その職種を夢見てがんばってきたにも関わらず、その夢を実現できなかったというケースがあったんです。

夢見た職業の実現の目の前でそんな診断が下されたら・・・と思うと、本当に心が痛みます。泣

さらに、色覚検査をしなくなったことによって、教員や周囲の人の色覚異常についての知識も薄れ、色覚異常の生徒に対する誤解や不当な扱いが生じてしまったというんです・・・。本当に目も当てられない・・・。

そんなこともあっての今回の再開。

そもそも廃止自体が間違いで、偏見や差別を受けないように配慮する、そして、できる人材に教育することこそが学校の役割だったのでは・・・?と思ってしまいます・・・。

 

というわけで・・・、気を取り直して、せっかくなので、しっかりした知識をつけて、変な偏見を持つことなく、困っている人がいたら声をかける、というような当たり前の配慮ができるようになりたいし、子供にもなって欲しいと思います。 

 

 

色覚異常とは?

色覚異常は簡単にいうと、正常の人に比べて色の感じ方が違うことを言います。

色覚異常の人でも「全く色がわからない」ということは全然なく、色の区別が少し困難であるだけで、白黒の世界が見えているというわけではないのです。

多くの場合、自分が誤認しやすい色や特徴を自らが理解すれば、日常生活や学校生活でも大した支障なく送ることができます。

※以前は「色盲」「色弱」などという言葉が使われたりしていました(私は正直、この言葉の方が聞き覚えがありました)が、差別的な用語と捉えられることもあり、現在では「色覚異常」や「色覚障害」と呼ばれるようになっています。

 

先天性色覚異常の原因は「遺伝」によるもの

色覚異常には「先天性色覚異常」と「後天性色覚異常」がありますが、「先天性色覚異常」の原因は『遺伝』とされています。

後天性の場合は、特定の病気(白内障や緑内障など)によって引き起こされるそうです。

 

男性に多く発症していて、その割合は20人に1人とも?

女性よりも男性に多く発症し、日本人男性の20人に1人は色覚異常といわれているそう1です。※ちなみに女性の場合は500人に1人といわれているそうです。

実はそんなに珍しい症状ではなく、意外と身近なものなんですよね。

 

生活への支障はほとんどない場合が多い

他の人と比べて色の区別がちょっと苦手なだけという症状の人も多く、その多くは赤と緑の見分けがつきづらい・・・といったようなもので、学校生活でもちょっとした色間違いがある程度で、普段の生活ではほとんど支障がありません。

また、その程度は色覚異常の型や個人差によって大きいために、程度が軽い場合は親でも子供の色覚異常に気付かないということも案外多いのです。

 

 

娘が学校の色覚検査を受けてみると・・・

というわけで、色々調べていくと、万が一、ということがあっては嫌だ!と思い至り、私は娘の色覚検査の欄に署名・捺印して提出しました。

 

結果は、「異常なし」。ほっと一安心でした。

 

・・・が、娘から「何で私だけ色覚検査受けることになったの?」と聞かれたんです。

「なんで?」と聞くと、「私一人だけ呼ばれて受けたよ!」とのこと。

みんな検査を受けないんですね~。まさか一人とは思っていなかったので、びっくり。

別に娘は、まだ1年生ということもあってか、特別気にしている様子もなく、「一人だけだったからびっくりした」と言っていただけでしたし、「お母さんが気づいてあげられなくて、大きくなってから困ることがあったら悲しいから、念のため検査してもらったの」と説明すると、「そっか~」と満足そうでした。

「でも最後だけちょっとわからなかったー」と悔しそうでもありました。笑

 

誰も受けていないと聞くと、ちょっと不安にもなりますが、でも、将来何かあってからでは遅いのですし、私は念のためでも受けておいたほうが良いかな?と思ったので、結果的にはやっぱり受けて良かったと思っています。

それでいじめられるとか、(そんなことでいじめに発展するとか、ちょっと意味がわからないのですが・・・)そういうことも全然ないようです。

 

 

まとめ

実際、私も色々調べてみて、はじめて色覚異常というものを知り、色覚検査を念のため受けてみることを決めましたが、調べないままだったら、特に気になることもなかったので、特に受けていなかったと思います。

ほとんどがそれでも大丈夫なのだと思いますが、実は、意外と可能性がある「色覚異常」。

みんなが安心して受けられるようになっていくと良いなぁ~と思います。

 

 

最後になりましたが、ほとんどの場合は生活に支障がないということですが、大変な思いをされている方や偏見を受けた経験があるという方も実際にはいらっしゃるかもしれません。

この記事の書き方に問題があったら、本当に申し訳ありません。ぜひ教えていただけると嬉しいです。

みんなが正しい知識と理解を持てれば良いなと思っています。